【通変星】「印綬」の性格・特徴・有名人など【四柱推命】

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四柱推命の十種類ある通変星のひとつ「印綬」について解説していきます。

「印綬」
「印綬」(月支元命)の性格・特徴
年柱が「印綬」
月柱が「印綬」
日柱が「印綬」
時柱が「印綬」
「印綬」が空亡
月支元命が「印綬」の有名人

「印綬」

「印綬」は日干を生じさせる五行で、異なる陰陽の関係になる通変星。日干にエネルギーを与えるので日干を強める働きがあります。四柱推命では「印綬(いんじゅ)」ですが、算命学では「玉堂星(ぎょくどうせい)」という名前になります。

例　日干が甲で別の干が癸なら通変星は「印綬」

通変星【四柱推命】	吉凶	兄弟星	表す人物
印綬(いんじゅ)	吉	同じ印星の偏印(へんいん)	目上、母親(男性の場合)、祖父(女性の場合)など

十大主星【算命学】	陰陽	五行	本能
玉堂星(ぎょくどうせい)	陰	水	習得本能

キーワード

知性、学問、名誉、名声、地位、芸術、芸能、才能、援助、引き立て、表彰、伝統、功績、発明、礼儀、古典、寿命、宗教、母性愛など

「印綬」(月支元命)の性格・特徴

月支元命とは、中心星ともいわれる月支の蔵干から導き出される通変星のこと。本人の基本的な性格や価値観が表される重要な要素です。算命学(陽占)では、胸の星(中央の星)にあたります。

「印綬」の性格・特徴をわかりやすくまとめると…

point

頭が良くて冷静沈着
穏やかで優しい
自尊心が強い
理屈っぽく、頭でっかちになりやすい
ストレスに弱い
目上(特に母親)を大切にする

「印綬」は、十干の「癸」と似た性格、特徴をしており、知的で冷静沈着なところが特徴。品行方正で理性が強く、物静かなので、周囲からはクールなイメージをもたれがちです。でも人柄は優しく穏やかです。

そんな「印綬」は、学習意欲がとても高く、頭の良い人が多い星。頭脳明晰で、要点を素早く掴むのが得意です。ひとつのテーマをとことん追求する研究熱心な面をもち、また真面目に勉強するタイプなので、学業では成績優秀だった人も多いでしょう。親や先生の言うこともきちんと聞くので、目上からの評判もいいです。

兄弟星の「偏印」が自分の目や手で実際に体験して学んでいく星なのに対し、「印綬」は本や目上の人から学び、自分の頭で考える星。そのため、知識が豊富で読書好きな人が多いです。理知的で現実的な思考をもちながら、鋭い感受性、創造性をもち合わせるので、幅広い分野で活躍することができます。特に学問や研究の分野、伝統や歴史のある古典芸能などの分野で才能を発揮し、地位と名誉を得ることが多いです。「印綬」はいわゆる天才といわれる、才能に恵まれた人が多いです。

元々「印綬」は、自分を生じさせる星で、母親を表す星。そのため、子供の頃から周囲に可愛がられて育つ傾向にあり、母親との縁が深いです。本人も母親をはじめとした、身内への愛情がとても強く、親孝行です。ですが、それゆえに身内びいきをしたり、依存しすぎてトラブルになることがあります。そのため、依存しないように距離感に注意した方がいいでしょう。

また「印綬」は、才能に恵まれている分、途中で努力しなくなったり、自身が頭が良く勉強家なので、無知で頭の悪い人を嫌う冷めた部分をもっています。特徴である批判力や自尊心の強さが悪く出ると、理屈っぽくて口うるさく、プライドも高いワガママな印象を周囲に与えるでしょう。

知識も頭の中や勉強などで得たものなので、現実社会では考えが偏りすぎて対応できないこともあります。それに、繊細な性格なうえに周りから助けられて育った人が多いため、争いごとが苦手で精神的ストレスにも弱いです。でも「印綬」の根本には、困難を乗り越えられるしぶとさと、困ってる人を放っておけない母性愛があるので、基本的には安泰な人生が送れます。また、言葉に説得力があり、学んだことを人に教えることが得意なので、先生と呼ばれる立場で活躍する人が多いです。

年柱が「印綬」

年柱は、0歳から20歳ぐらいまでの初年期の運勢と親(特に父親)や祖父母など目上の人との関係性、先祖などの家系を表します。他にも本人の人生傾向、育ってきた環境も表し、算命学(陽占)では年干が頭の星(北の星)、年支が左手の星(東の星)にあたります。

年柱に「印綬」がある人は、良い家柄の出身であることが多いとされています。格式のある家庭に生まれやすく、伝統を大切にする人です。「印綬」は、学問や芸術、芸能、宗教等の意味があるので、両親や祖父母、先祖が教育関係に携わっていたり、芸術家や芸能人、宗教家などの職業に就いていることも。他に「印綬」が無く、旺じている場合は、親族からのバックアップや先祖からの加護が厚いでしょう。

年上(天干)に「印綬」がある場合、父親よりも“母親の影響力が強い人”です。知恵が回るので、上手く世の中を渡っていけます。目上を大切にする傾向もあるため、年上の人に好かれやすく、引き立ててももらえます。年支(蔵干)に「印綬」がある場合は、品のある人が多く、知的な才能を活かす仕事に向いているでしょう。また、人を育成する能力もあります。

月柱が「印綬」

月柱は、20歳ぐらいから40歳ぐらいまでの青年期の運勢と親(特に母親)や兄弟姉妹、友人との関係性を表します。他にも仕事運、社会面での性格などを表し、算命学(陽占)では月干が腹の星(南の星)にあたります。

月柱(天干)に「印綬」がある人は、頭の回転が速い勉強熱心な人。知能が高く、学問や芸術等で優れた才能をもつことが多いです。ただ、理屈っぽくて、ワガママな部分もあります。頭が良いがゆえに、自信過剰にもなりやすいので注意は必要でしょう。

「印綬」は、とても学習意欲の強い星なので、医師や弁護士、学者など知性が求められる職業に適性があります。また、自分が学習したことを人に伝えたり、教えることも得意なため、教育関係やアナウンサーなどにも向いています。他には研究者や公務員、芸術家、作家、宗教家、デスクワークの仕事が適職です。地道に努力をして究めることができるので、小説家や医学、伝統的な古典芸能の世界などで評価され、功績を残すことが多いです。

日柱が「印綬」

日柱は、40歳ぐらいから60歳ぐらいまでの中年期の運勢と自分自身と配偶者、プライベートや恋愛運、健康運を表します。算命学(陽占)では日支が右手の星(西の星)にあたります。

日柱に「印綬」がある人は、感情よりも理性が勝る、冷静沈着な性格です。そのため、恋愛でも一時の感情に流されたり、すぐに関係を進展させるようなことはしません。好意を抱いた際は、じっくりと相手を分析してから行動に移します。本当は、ロマンチックな恋愛を望む部分もあるのですが、冷静に客観視している自分がいるため、奥手で甘え下手になります。

また、賢い人に惹かれやすく、頭の悪そうな人を嫌う傾向も。男性の場合は、母親的なタイプにも惹かれるでしょう。交際してからは、相手のことを想うがゆえにお節介や小言が多くなります。女性の場合は、相手の母親みたいになってしまうことも。あまりに口うるさいと、言い争いに発展するため要注意です。縁のある配偶者は、理知的で少しワガママな人。女性の場合は年下か、かなり年上の夫と結婚しやすい傾向。また、同僚と結婚するパターンが多いです。結婚生活は、伝統や品格、常識を重んじた家庭を築きます。ただ、物静かで少々堅苦しい雰囲気になりがちです。

時柱が「印綬」

時柱は、60歳以降の晩年期の運勢と子供や目下との関係、仕事上での本人の能力などを表します。

時柱に「印綬」がある人は、晩年に学問や芸術などの分野で名を残すとされています。特に「正財」が無く、冲や刑などで傷付けられていなければ、親孝行な子供や孫にも恵まれ、安定した晩年を迎えられるでしょう。他に「傷官」がある場合は、特殊な才能をもつとされ、天才的な能力を発揮することもあります。

「印綬」は学び続ける星なので、晩年に何かを研究することもあるでしょう。人にものを教えることも得意なので、何らかの先生や講師、教授的な立場にもなりえます。他には、小説家や宗教家としての活動も考えられます。

「印綬」が空亡

算命学では、玉堂星中殺となります。

命式の「印綬」が空亡になる人は、印綬の特徴である知性や母親に影響が出ます。学問好きで“正統な知性の星”である「印綬」は、幼少期から成績優秀になる傾向が多いのですが、空亡になるとその知性が本流からずれていくとされています。正統、主流の世界で認められにくくなり、亜流の世界で知性が発揮されるようになります。そのため、異端児扱いもされますが、普通の「印綬」よりも視野が広がるので、偏った研究や奇抜な企画や、アイデアが求められる世界では十分に能力を発揮することができます。

また、「印綬」は“母親の星”といわれ、実の母親との縁が深い星。しかし、空亡になると親との縁が薄くなり、両親が離婚していることも多くなります。でも空亡されてるとはいえ、本来は親思いですから、母親を意識、求める気持ちはとても強いです。ですが、その親を思う気持ちが親の心には通じません。親孝行をしたとしても誤解されるので、不満が募り親へ反発することもあります。意志疎通は難しく、親子の仲は悪くなりがちです。また、結婚面でも親との問題が原因で婚期を逃したり、夫婦仲が悪くなるケースも。そのため、早くに自立した方がいいとされています。