【十二運】「建禄」の性格・特徴・有名人など【四柱推命】

四柱推命の十二運のひとつ「建禄」について解説していきます。

十二運「建禄」の象意
「建禄」の性格・特徴
年柱に「建禄」
月柱に「建禄」
日柱に「建禄」
時柱に「建禄」
「建禄」が空亡
日柱が「建禄」の有名人

十二運「建禄」の象意

「十二運」とは、人の一生になぞらえ分けられた、十二種類の運勢です。「胎」「養」「長生」「沐浴」「冠帯」「建禄」「帝旺」「衰」「病」「死」「墓」「絶」…と、胎児から赤ちゃん、子供、思春期、社会人へと成長し、地位を得てトップに立ち、その後、老後に病気になると死を迎え、お墓に埋葬されてあの世へ旅立ちます。そして、また胎児になり…という、人の一生の“盛衰、サイクル”を表しています。

「建禄」はその中で、働き盛りで、家庭や仕事も安定してくる“壮年期”にあたります。

「十二運」では、どの状態でのエネルギーを持って生まれてたのかがわかり、その人の性格や才能、生き方、運勢、エネルギーの大きさ、などが読みとれます。特に日柱の影響が強く、次点が月柱の十二運です。日柱の十二運がプライベートで見せる顔、月柱の十二運が他人に見せる顔ともされています。四柱推命では、十二運の「建禄」ですが、算命学では十二大従星の「天禄星」という名前になります。また、動物占いでは「ライオン」にあたります。

十二運【四柱推命】	建禄(けんろく)
十二大従星【算命学】	天禄星(てんろくせい)
動物占い	ライオン
運の強弱	強
エネルギー値	１１
人生の流れ	壮年期
裏星	絶(ぜつ)

キーワード

努力、安定、温厚、自信、実行、継承、堅実、喜慶、謙譲、高尚、財禄、長寿、芸術、文化、平和、発展、地位、名声、分離、独立など

「建禄」の性格・特徴

「建禄」の性格・特徴をわかりやすくまとめると…

point

真面目で努力家
温厚
完璧主義で負けず嫌い
用心深い
他人に厳しい
弱音や愚痴はこぼさない

「建禄」は、若さとエネルギーだけで突き進んだ「冠帯」の時代から、コツコツ努力と経験を積み重ね、社会的に認められてきた“壮年期の星”です。心身ともに成熟し、最も働き盛りの時。結婚して家庭をもち、様々な責任を背負う時代なため、何事にも安定性を望むようになります。

そのため、「建禄」は用心深くて堅実。経験や実績をもとに行動をするので、一度失敗したことは繰り返さないタイプ。知恵と落ち着きのある大人の星で、家庭的な人も多いです。内向的で警戒心がつよい部分もありますが、心を開けば大切にしてくれるでしょう。

また、「建禄」には、どっしりとした威厳が備わっています。一見謙虚に見えたとしても、内には何にも動じない強い意志と力強さがあります。努力を惜しまず、完璧を目指すので、色々な知識を蓄えたり、自分を鍛えるための鍛錬にも耐えます。多少のことでは弱音や愚痴はこぼしません。

基本温厚なので「建禄」は、穏やかな印象をもたれがちですが、内面はかなりの自信家。競争心が強くて負けず嫌い。感情的にはならないものの、言葉には強い意志と勝ち気さが表れています。自分のやり方に自信があるので、目立つポジションや特別扱いなどを好むでしょう。

完璧主義なので、自分にはもちろん他人にも厳しくなります。自分が粘り強く努力を重ねるため、他人が弱音や愚痴をこぼすのもとても嫌います。また、責任感が強く、任された事は何があってもやり遂げるので周囲からはとても頼りにされますが、その反面あまりにも隙がないため、生意気に見られることもあるでしょう。

強いエネルギーの星の中では、地味に見られがちな「建禄」ですが、実は一番成功を掴み取ることができる星とされています。トップの星である「帝旺」は、この先下るか衰退か、しかないのに比べ、「建禄」は“これから上昇する星”だからです。すでに努力はしすぎなほどに出来ているので、周囲に耳を傾けられるようになるとさらに良くなるでしょう。また、「建禄」は若い頃に苦労していたほうが、晩年に幸せを掴むとされています。

年柱に「建禄」

年柱は、0歳から20歳ぐらいまでの初年期の運勢と親(特に父親)や祖父母など目上の人との関係性、先祖などの家系を表します。他にも本人の人生傾向、育ってきた環境も表し、算命学(陽占)では左肩の星にあたります。

年柱に「建禄」がある人は、親の恩恵が厚く、不言実行な子供時代を過ごします。親から愛情を受け、また守られながら育つでしょう。先祖からは徳を引き継ぐとされています。

少々大人びた子供時代で、何事にも考えてから黙って行動する傾向にあります。そのため、よくいえば堅実ですが、地味に思われることもあるでしょう。まだ幼いので経験が伴わず、自分の意志を伝えるのが苦手です。受け身な人生を送りやすいですが、年を重ねるごとに実力がつき、50歳以降に発展するとされています。

月柱に「建禄」

月柱は、20歳ぐらいから40歳ぐらいまでの青年期の運勢と親(特に母親)や兄弟姉妹、友人との関係性を表します。他にも仕事運、社会面での性格などを表し、算命学(陽占)では左足の星にあたります。

月柱に「建禄」がある人は、堅実で、自分の力だけで生きていける人。少々移り気ですが、頑固な部分ももちます。月柱に「建禄」があると、“30歳以降(中年期)”に運が開いていくとされ、若年期が地味で平凡だとしても、その年代で運が急上昇します。裕福とまではいかなくても安定した生活が送れ、特に実家を離れ、自分の力だけで生活していくと成功を掴むことができるでしょう。また、男女ともに容姿に恵まれる傾向もあります。

「建禄」は、物事の習得が早く、“芸術や技能に優れた星”。なので、画家や芸術家などのクリエイティブな仕事や建築業に向いています。医学や薬学に関連した仕事も適職です。また、「食神」もあれば、料理人にも向いているでしょう。独立心がつよく、計画性にも優れるため、人々をまとめる組織のリーダーや企画業などでも活躍できます。ただ、「建禄」は“堅実で安定した星”なので、冒険的なことはしないほうがいいでしょう。

日柱に「建禄」

日柱は、40歳ぐらいから60歳ぐらいまでの中年期の運勢と自分自身と配偶者、プライベートや恋愛運、健康運を表します。算命学(陽占)では右足の星にあたります。

日柱に「建禄」がある人は、自他共に厳しい努力家真面目で堅実、自身が努力家なため他人にも厳しいです。ですが、温厚で頼りがいがあります。また、人生の前半が幸運だと後半は運気が衰え、人生の前半で苦労すると後半が幸運になるとされています。芸術技術の才能があり、仕事運にも恵まれるため、名声を得ることもあるでしょう。ただ、親と同居し続けると問題が起こりがちなので、早めに自立したほうがいいです。

完璧主義で仕切り屋な「建禄」は、恋愛面でもその傾向が見られ、自分がリードをしたがります。そのため、相手がついていけないことが多く、自己主張のつよいタイプだと衝突することも。好きなタイプは、優しくて気が利く人。怒ると皮肉を言ったりする面もありますが、好きな相手はとても大切にします。結婚生活でも、家事や育児を完璧にこなそうとします。ただ、自分の感情を表に出さず、ストレスを溜めてしまうので、趣味などで発散しておくといいでしょう。また、「建禄」は“女性には強すぎる星”なため、我の強さにも気を付けたほうがいいです。

時柱に「建禄」

時柱は、60歳以降の晩年期の運勢と子供や目下との関係、仕事上での本人の能力などを表します。

時柱に「建禄」がある人は、周囲から信頼され、安定した晩年を迎えるとされています。年を取っても体力があり、仕事運に恵まれます。子供運もいいので、その子供が発展し、その恩恵を得られるでしょう。

また、自分自身の夢や目標も達成することができるとされています。ゆとりある老後を過ごし、頼りがいのある人柄は周囲から慕われます。

「建禄」が空亡

算命学では、天禄星中殺となります。

命式の「建禄」が空亡になる人は、“経験と安定、仕事運”に影響を受けます。「建禄」は、元々様々な経験を積み重ねて、人生を安定させていく星。その「建禄」が空亡されると、経験と人生が別方向に進んでいきます。経験と分野にこだわらなくなるため、専門的な事を学んだとしても現実は別の分野に進みます。「建禄」は、“壮年期を表す星”なので、中年になって別の仕事に転身することもあるでしょう。仕事が安定しにくいので、なかなか成果が出ず失敗も多く経験します。でもそのぶん、豊富なデータ量をもつことになり、判断力に優れた人物になれます。

また、家庭的な「建禄」が空亡されるので、家庭を疎かにしてしまう場合もあるでしょう。他に、本来補佐役が適任の「建禄」が空亡されると、逆にトップに立つようになるとされています。長年経験を積み重ねてからというわけではなく、転身、転職先でトップになるとも。でも、本来は補佐役に適する星なため、トップになると孤独感を味わうことになります。ただ、「建禄」が空亡になる場合、大きく開運する可能性があるともされています。