六十干支のひとつ「丙戌」について解説していきます。
「丙戌」
| 読み方 | ひのえいぬ、へいかのいぬ |
|---|---|
| 干支番号 | ２３ |
| 天干 | 丙(=太陽、大火) |
| 地支 | 戌(=秋の終わり、乾いた土) |
| 象徴 | 晩秋の太陽、沈む太陽など |
| 十二運 | 墓 |
| 空亡 | 午未 |
| 納音 | 屋上土 |
| 異常干支(算命学) | 暗合異常干支 |
| 三業干支(算命学) | 不信の業 |
| その他 | － |
日干支が「丙戌」の性格・特徴
「丙戌」の性格・特徴をわかりやすくまとめると…
- 明るさと暗さを併せもつ
- 社交的な反面、シャイな寂しがり屋
- 内面は世話好き
- 秘密主義な策士
- 教養と生活環境に大きく影響される
明るさと暗さを併せもつ
地上を照らす太陽を表すことから、明るさや公明正大さを意味する「丙」と、秋の終わりや山、日没前などを意味する「戌」。その要素を併せもった「丙戌」は、“沈む直前の晩秋の太陽”に例えられ、明るさと暗さの両面をもつのが特徴になります。
本来「丙=太陽」というのは、明るくて存在感があり、自分が中心となって活発に行動していくような十干ですが、「丙戌」の場合はその太陽が「戌=山」に隠れ、沈む直前の状態です。そのため「丙戌」の人は、まだ微かに残る夕日の輝きのような明るさをもちつつ、段々太陽が暗闇に覆われていくどこか儚げで孤独感のある側面をもっています。沈む前の太陽が実際よりも大きく見えるように、その存在感に実力が伴っていないというケースもありますが、人目につく個性的なオーラを放つ人が多いようです。
社交的な反面、シャイな寂しがり屋
「丙」本来の明るさが強く出ている場合の「丙戌」は、人を喜ばせることが好きな気さくで楽しい人が多く、社交的な性格です。会話上手で、一人でいるよりも大勢の人と一緒に過ごすことを好み、その場をパッと明るくさせます。また、相手が何を欲しているのかを素早く察知できる気遣いもできるため、誰からも好かれるような人になれるでしょう。
ですが、そんな社交的で協調性のあるイメージであっても、本当は“シャイな寂しがり屋”です。存在感があるにもかかわらず、太陽が山に隠れようとしている「丙戌」は、内面は目立つことが嫌いな恥ずかしがりで、思ったことをハッキリ言葉にするのが苦手です。ただ、人見知りですが、孤独や集団から孤立することを恐れるところもあります。
内面は世話好き
寂しがり屋なところのある「丙戌」は、人にかまってほしいという部分が子供っぽく感じられ、強くなろうと自分自身を変えようとすることがあります。元々神経質で気難しい性格を内にもちながら、見栄えを気にする傾向があるため、品を漂わせるツンとしたような人になることがあるでしょう。
ただ、内面は世話好きで人情に厚く、周囲のまとめ役を担ったりします。親しくなると、依存的なまでに尽くす純粋さもあります。
秘密主義な策士
基本的には人付き合いの上手い「丙戌」ですが、自分の考えや本音は人には明かしません。「不信の業」をもつことから、人を心から信じるということができにくく、“秘密主義”になりやすいです。内に、独自の世界や理想を抱きながら生きていることが多く、いま置かれている環境からどう有利な状況に運ばせようか、策を練っています。行動する前にリサーチしたり、前もって下準備をする冷静で計算高いところがあるため、突発的な事が起きても臨機応変に対応できるでしょう。
観察力に長けているため、自分にメリットのある人を見極めることができ、新たな環境にもすぐに順応できたり、相手に合わせた行動がとれます。頭の良い駆け引き上手な人なので、中立的な立場でいながらも要領よく立ち回れるでしょう。幅広い知識と人脈をもつうえに器用で商才もあるので、良い方向へ能力を使えば成功できる可能性は高いです。
教養と生活環境に大きく影響される
「丙戌」は、異常干支の中でも特に異常とされる「暗合異常干支」のひとつです。高い教養を身に付けると、考えが常識から外れ、社会性に欠けたり、人付き合いに難が出るとされています。ただ、あまり勉強をしてこなかったタイプは異常性が表れず、真面目で誠実な人になるといわれています。また、知的で品のある環境よりも、早く自立して庶民的な生活を送ることが良いともされています。
そんな「丙戌」は、そもそもが矛盾する性質が組み合わされた干支で、「丙」が明るさや公明正大さ、やや忍耐力に欠ける面をもつのに対し、「戌」は人情はあるものの頑固で忍耐強く、一度決めたことは誰が何と言おうと貫く強情な性質をもちます。くわえて十二運の「墓」も一点集中型で、陰気で忍耐強いのが特徴であり、「丙」とは対照的です。そのため「丙戌」は、周囲から何を考えているのか理解されにくく、自分でも自分の事がよく分かりません。これらの特徴が悪く出ると、精神的な浮き沈みが激しくなったり、ストイックに物事を貫き過ぎて突然爆発してしまうことがあるでしょう。また、先入観や異常な思考にとらわれ、周囲の意見を聞かずに、強引に自分の理想を押し付けるタイプもいます。ただ、食に関しては恵まれており、それに自信家なところがあるので、多少の苦労も逞しく乗り越えていけます。理想が高い分、人に対する目が厳しくなりがちなところや頑固さを気を付けられると、人として大きく成長できるでしょう。
日干支が「丙戌」の恋愛・結婚
「丙戌」は、基本的に色気のある人が多く、モテるタイプです。社交的な面が強く出ているタイプなら、好意をもった相手には積極的にアプローチするでしょう。ただ、明るく見えても中身が“寂しがり屋な甘えん坊”なので、放っておかれたり、束縛されるのを嫌うような相手とは合いません。「丙戌」は、好きな人には心を許し、普段他人には見せないような顔を見せたり、思いっきり甘えたりします。常に相手と一緒にいたいと考えますが、一方で自分がしつこくされるのは嫌がるでしょう。
女性の場合は、明るくて気配り上手な反面、自己中心的なところがある人です。相手によって接し方を変えられる明るい人で、男性にも上手く甘えられますが、思い通りにならないと怒り出すワガママな面も。結婚生活では、家計の管理や子供の教育等をキッチリこなす家庭的な妻、母となるでしょう。ただ、批判的になったり、愚痴を言いやすい部分は注意が必要です。タイプは、優しくて一途な人や経済力のある人、ミステリアスな雰囲気をもつ人などを好むようです。
男性の場合は、慎重な反面、自由奔放なところがある人です。世話好きで会話上手な人なので、女性から言い寄られる事が多いのですが、慎重なところがあるためすぐには誘いに乗りません。ですが、自分が好意をもった場合は、得意の話術で相手を落とすなど、浮気心に注意が必要な部分もあります。束縛を嫌いますが、結婚すれば妻と子供を大切にしようと努力するでしょう。ただ、愚痴や小言には注意が必要です。タイプは、知的な人や包容力のある人、頼り甲斐のある人を好むようです。
「不信の業」に該当する「丙戌」は、男女共に初婚で失敗すると結婚、離婚を繰り返しやすくなる、とされています。そのため、“最初の結婚は慎重に決めたほうがいい”でしょう。
日干支が「丙戌」の適職
人との繋がりや人を喜ばせることが好きな「丙戌」は、本来は気さくで楽しい性格をしています。その場をパッと明るくさせたり、他人の気持ちを素早く察知できる能力に優れているため、そういった能力を活かせる仕事が適職です。話術が巧みで商才があるので、営業職や飲食業などにとても向いており、その高い社交性や大きな存在感は芸能界でも活かせるでしょう。独特の個性から、多くの人を集める“カリスマ的な存在”になることもあります。世話好きで面倒見のいい人が多いため、職場ではまとめ役になることも少なくないでしょう。
「丙戌」は、一つの事を定めるとぶれることがない、“ストイックで粘り強い”部分も特徴です。器用なうえに幅広いジャンルの知識を備えた頭の良い人なので、IT関係の仕事や、高い技術力を必要とされるような仕事にも適応できますし、“独特の感性の持ち主”でもあるので、美容関係やアパレル関係の仕事などもいいでしょう。作家や音楽家などの芸術的な分野にも向いています。努力家な「丙戌」は、自分の本心を隠しつつ要領よく立ち回れる人でもあるため、比較的どんな仕事に就いても安定した生活は送れるでしょう。
逆に、そんな「丙戌」に向いていないのは、一人で黙々と作業をこなすような仕事だといえます。一人でいるよりも誰かと一緒にいることを好む「丙戌」は、孤独な環境というのが苦手で、中身よりも見栄えを重視する傾向があります。そのため、事務職や研究職などは地味に思え、あまり向いていません。また、中身がシャイなので、本人的には営業職などは向いていないと感じるかもしれません。「丙戌」は、器用で頭の良い人なので、どんな仕事にも適応できますが、一つの事を極めることで自信が身に付き、才能を開花させることができる干支です。
日干支が「丙戌」の有名人
赤楚衛二 有野晋哉(よゐこ) 池畑慎之介 江川卓 さだまさし 志村けん 竹中直人 玉木宏 丹波哲郎 八村塁 原泰久 東出昌大 ミッツ・マングローブ 森山未來 山下達郎 山田裕貴 ウラジーミル・プーチン ジャスティン・ビーバー
幾多りら(YOASOBI) 井上和香 尾野真千子 柏木由紀(AKB48) 木の実ナナ 中澤裕子 橋本環奈 ホラン千秋 三田寛子 三吉彩花 横澤夏子 横峯さくら J・K・ローリング シャロン・ストーン
