天才?変人?ともいわれる「異常干支」を解説していきます。
「異常干支」とは
「異常干支」 とは、60種類ある六十干支の中で、他の干支(世間一般)とは異なった“独特の個性(異常性)”をもつといわれる干支のことです。また「異常干支」というのは「三業干支」と同様、「算命学」独自のもので、「四柱推命」にはその概念はありません。
「異常干支」に該当する人は、世間一般・普通の人とは異なる個性をもつので、周りからは理解されにくく、変わっている人だと思われることが多いです。特徴としては、それぞれの干支によって異常性が出るポイントが異なりますが、共通して鋭い感性や霊感を備えるなどの特殊な才能をもっていたり、精神面において独特な個性が表れやすいとされています。そのため、変わり者にも見られやすい反面、特定の分野で天才的な才能を発揮させることも珍しくありません。
▼「異常干支」の特徴▼
①鋭い感性、霊感、先見の明をもつ
②虚弱体質になりやすい
③奇人変人、天才
④孤独、波乱な環境のほうが活躍しやすい
また「異常干支」は、命式のどこにあるのかでも影響力が異なり、「日柱」にある場合が最も影響が強く、「月柱」と「年柱」は影響力が弱まります。
◆「年柱」にある場合は、影響度25%
◆「月柱」にある場合は、影響度25%
◆「日柱」にある場合は、影響度50%
そして、この全部で13種類ある「異常干支」は、「通常異常干支(6種類)」と、「暗合異常干支(7種類)」に分けられます。「通常異常干支」のほうがまだ異常性は穏やかで、「暗合異常干支」のほうがさらに異常性が強くなるとされています。
「通常異常干支」 | 「甲戌」「乙亥」「戊戌」「庚子」「辛亥」「丁巳」 |
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「暗合異常干支」 | 「辛巳」「壬午」「丙戌」「丁亥」「戊子」「癸巳」「己亥」 |
「通常異常干支」
「通常異常干支」に該当するのは、「甲戌」「乙亥」「戊戌」「庚子」「辛亥」「丁巳」の6つの干支です。
通常という名前はついていますが、異常(個性的)な性質をもった干支、ということに変わりはありません。
「甲戌」
「甲戌」は、一般的な結婚生活を送ろうとすると異常性が出やすい干支とされています。「日座空亡」でもあり、結婚して夫も子供もいて国内で生活すると、何かしらの支障やトラブルが起きやすいといわれています。
仕事人間になりやすく、特に男性のほうが影響力が強いとも。ただ、独身や子供のいない家庭、シングルマザー、シングルファザー、年の差婚(10歳以上)、別居婚、国際結婚、海外生活などの、特殊とされている結婚の場合は異常性が表れません。
「乙亥」
「乙亥」も、一般的な結婚生活を送ろうとすると異常性が出やすい干支とされています。「甲戌」と同様、「日座空亡」であり、結婚して夫も子供もいて国内で生活すると、何かしらの支障やトラブルが起きやすいといわれています。
普通の結婚生活だと満足できにくく、特に女性のほうが影響力が強いとも。ただ、独身や子供のいない家庭、シングルマザー、シングルファザー、年の差婚(10歳以上)、別居婚、国際結婚、海外生活などの、特殊とされている結婚の場合は異常性が表れません。
「戊戌」
「戊戌」は、学歴が高いと異常性が出やすい干支とされています。元々知能の高い優秀な人が多いのですが、学業に取り組んだり、高い学歴や教養を身に付けていくほど異常性が表れ、常識から外れていくといわれています。
ただ、早くに社会に出たり、実践に重きを置くと異常性は表れません。また、初婚に失敗しやすく、結婚は最初が肝心だといわれています。
「庚子」
「庚子」は、健康面に異常性が出やすい干支とされています。親に過保護に育てられると健康面(内臓)に弱さが表れ、問題が出やすくなります。
ただ、養子に出されたり、実父母以外に育ててもらった場合は身体が丈夫になるといわれています。
「辛亥」
「辛亥」は、身体の形状に異常性が表れやすい干支とされています。元々恵まれた容姿の人が多い傾向にあり、整形手術などをすると失敗したり、傷跡が残りやすいといわれています。
生まれつき肌が弱いなど身体に問題を抱えていることも少なくなく、事故や怪我に注意とも。傷が残りやすいため、整形手術は避けたほうがいいとされています。
「丁巳」
「丁巳」は、親の運を引き継ぐと異常性が出やすい干支とされています。栄えている家や名家に生まれると異常性が出やすく、跡取りなどになると家運が衰え、自分の代で終わらせるといわれています。
ただ、自分の力で起業できる“一代運”の持ち主なので、一代限りの成功は可能でしょう。また、養子や貧困家庭で育った場合は異常性は表れず、それに「異常干支」の中では最も異常性が弱いとされています。
「暗合異常干支」
「暗合異常干支」に該当するのは、「辛巳」「壬午」「丙戌」「丁亥」「戊子」「癸巳」「己亥」の7つの干支です。「通常異常干支」よりも異常性が高く、一般の人とは異なる雰囲気を放ちます。
「暗合異常干支」は、「通常異常干支」の仕組みとは異なり、暗合(天干と蔵干が干合)しているのが共通しています。
「辛巳」
「辛巳」は、貧困家庭で育つと異常性が出やすい干支とされています。六十干支の中で三番目に異常性が強く、霊感や先見の明をもつといわれています。裕福な家庭、上流家庭で育つと異常性が表れにくいですが、貧困家庭、庶民的な家庭で育つと異常性が表れるといわれています。
また、女性は別名「蔑みの花嫁」とも呼ばれ、自分が夫を蔑むようになるか、嫁ぎ先の親類から軽率に扱われるという説も。なので夫への態度に注意が必要であり、また自分の実家よりも上流の家庭へは嫁がないか、嫁ぎ先の親類と関わるのは必要最低限におさめたほうが良いともされています。
「壬午」
「壬午」は、精神面に異常性が出やすい干支とされています。六十干支の中で二番目に異常性が強く、その霊感の強さから霊能力者の素質があるとも。特に、夢から情報を得やすく、予知夢を見るといわれています。
また、別名「戦場の花嫁」とも呼ばれ、家庭が波乱であれば持ち前の解決力を発揮しますが、平和な家庭であれば自ら問題を起こすとされています。他に視力に異常が出やすいとされるため、注意したほうがいいでしょう。
「丙戌」
「丙戌」は、高い教養を身に付けると異常性が出やすい干支とされています。「戊戌」と同様、高学歴や高い教養を身に付けるほど異常性が表れ、考え方が常識から外れて人付き合いに難が出るといわれています。
一方で逆に、あまり勉強しなかった人ほど真面目になるとも。社会性に欠けやすいので、早くに自立して庶民的な生活を送ると良いとされています。また、初婚で失敗すると繰り返しやすいといわれているため、結婚は最初が肝心です。
「丁亥」
「丁亥」は、精神面に異常性が出やすい干支とされています。六十干支の中で一番異常性が強く、その感性の強さから勘がとても鋭く、先見の明や強い霊感の持ち主であるといわれています。「壬午」と同様、精神面に異常が出やすいので、一般常識とは異なった価値観をもち、周りからは変人に思われることが多いです。
ただ、本人は無自覚であり、周りに何か言われても気にしません。また、女性は別名「異国の花嫁」とも呼ばれ、男性と意思疎通を取ることが難しいとされています。
「戊子」
「戊子」は、平均的な家庭で育つと異常性が出やすい干支とされています。平均的な家庭で育つほど考え方や言動に異常性が表れ、気まぐれでワガママな態度をとったり、礼儀に欠けやすくなるといわれています。
一方で、逆境の中で育つと礼儀正しい人になるとも。それに、片親や養子になるなど、実父母以外の人に育てられると異常性が表れません。
「癸巳」
「癸巳」は、配偶者に異常性が出やすい干支とされています。結婚すると、本人よりも配偶者に異常性が表れやすいといわれており、そもそもが異常性をもつ相手を配偶者に選びやすいともされています。
また、配偶者だけに限らず、家族や友人など周りの人にも異常性が表れやすく、そういう人と縁があります。初婚で失敗するとその後の人生が波乱万丈になるといわれるため、結婚は慎重に決めたほうがいいでしょう。
「己亥」
「己亥」は、肉体面に異常性が出やすい干支とされています。肉体的な霊感が強いといわれ、その感性と器用さで危機を回避できるといわれています。ヨガや合気道、スポーツなどの才能をもっていたり、複数の事を同時にこなせるので、普通の人には出来ないような仕事ができたりします。
また、「壬午」と同様、精神面に異常性が出やすく、女性は別名「戦場の花嫁」と呼ばれます。家庭が波乱であれば解決力を発揮しますが、家庭が平和であればノイローゼになって、自ら問題を起こしやすいといわれています。視力にも異常が出やすいとされるため、注意したほうがいいでしょう。
まとめ
「異常干支」というと、中にはネガティブなイメージをもって不安に思われることもあるかもしれません。ですが、実際はその異常性(特別な個性)を活かして、各分野で活躍している方たちは大勢います。そのため、自分や家族が「異常干支」の持ち主だとしたら、そういった個性、才能をもっている、と気楽に、ポジティブに捉えてください。